2019年2月16日土曜日

「アニマルズ」の一語に誘われて

2年余り前にオープンした「すみだ北斎美術館」は妹島和世の設計による現代的な建物です。公園や周囲の景色を映しこんで地域との一体感を目指していることが感じられます。

開館当時の大混雑の噂に恐れをなして、しばらくは近づくまいと決めていました。が、今回の企画展タイトル「北斎アニマルズ」に誘われて、両国まで行ってきました。



夥しい作品を残した北斎です。動物もあまた登場するのですが、それを例えば、写実的な画法によるもの、デザイン化されたもの、物語の文脈と共に描かれたもの、想像(創造?)上のものなどのセクションに分類し展示しています。

北斎漫画などの書物で見慣れた動物も少なくない中、一番印象に残ったのは「北斎写真画譜」の中の1点、飛んでいるタヌキ(?)の姿を下から見上げたような絵です。見開きにその1匹のみ。標題もありません。ガラスケースの中の展示ですし、写真も撮れないのでここでご紹介できないのが残念です!写真画譜の“写真”はフォトグラフではなく、リアルに描いたという意味かと思います。
(展示は4月7日迄です)

さて、婆のミニプリントの動物シリーズですが、4作目のカバの絵がほぼ出来上がりました。ウサギの輪郭をもう少し修正した方が良いかなと迷っているのですが...。
ペンギン、ハリネズミ、ヒツジ、そしてカバ。このシリーズの共通タイトルは「どうしたの?」です。隣人の一寸不思議な行動を心配しているような。



2019年2月6日水曜日

人を偲ぶ旅

2月4日は極近しい人の祥月命日でした。お墓まいりや法事より、今回は生前その人と訪れた場所を再訪してみようということになりました。三浦半島へ、一泊二日。気まぐれな春の陽気に後押しされて、思いがけず楽しい旅をすることができました。

1日目は、思い出深いフレンチレストランへ。以前と変わらずセンスが光る美味しい料理。広い窓の向こうには今しも咲き始めたミモザの花が風に揺れてそよぐのが見えます。いつ訪れても心地よいお店!あの日、初めて行った時もそんな感じでみんな気をよくしたものでした。その後何回かお邪魔しました。(そのお店は京浜急行のYRP野比という駅の近くにあります。)

ランチ後は海岸まで車を走らせ、高台にある「くりはま花の国」から浦賀水道を行き交う船を眺めたり、灯台のある観音崎の海岸をのんびり歩いたりしました。海の色の美しいことと言ったら!



翌日は、泊まったホテルのすぐ向かいにある「横須賀美術館」へ。横須賀に所縁のある三木弘(みきひろむ)という人の特集展示を見ることができました。みんなで訪ねた時は、館所蔵の現代アート展開催中だったと思います。美術館の庭から続く海を眺めながら食事をしたことを思い出しました。「ACQUAMARE」は今人気のレストランのようです。



美術館は建物全体が海に面して横に長く広がり総ガラス張り、のような印象です。光を存分に取り込んでこの上なく明るい内部。図書室も例外でなく、思わず長居をしてしまいました。

亡き人を偲んだというより、婆たちが思い切り楽しんでしまったこの度の旅。でもその人もきっと懐かしがり喜んでくれたと思います。







2019年2月1日金曜日

早春の光の中へ

昨夜からの待望の雨(大きな雷も)も朝にはすっかり晴れ上がっていました。
程よく湿り気を含んだ空気が喉に優しく感じられます。

今日から2月。
ウィンドウディスプレーに選んだのは、ガラス作家・太田良子さんの作品「dialogue」です。

(クリックすると大きく表示されます)

生来のものでしょうか。“言葉”について際立って繊細かつ豊かな感性を持つ太田さんが、ガラスという素材を通して表現した”対話”です。往復書簡のように対になって、目をこらせば読めるような(けれど読めないのです!)文字らしきものが連なっています。
早春の光を受けて、文字たちがひそひそ声で話しだすかも........?   


2019年1月21日月曜日

被災地支援バザーのご案内

浦和の日本茶喫茶・ギャラリー「楽風」さんで、第5回被災地支援バザーが開催されます。
http://rafu-urawa.com/

1月24日(木)~29日(火)10時~19時(最終日は17時まで)
雑貨、本、CDなどに加え、被災地の美味しいものも販売される由。

売上金は今回も全額NPO法人「ゆめ風基金」に寄付なさるそうです。

一週間ものスパンでバザーを開くには、その2倍、3倍の準備期間が必要です。後片付けもあります。東日本大震災後ずっと続けていらっしゃる「楽風」の皆様には頭が下がります。現在は熊本や北海道の被災地の支援もされています。

婆も微力ながら協力したいと思い、寄付品を持って、久し振りに楽風さんに伺いました。




江戸時代後期創業の青山茶舗の建物、大きな庭、そして木の温もりに包まれた「楽風」の喫茶スペース。丁寧に淹れられた日本茶。全てが変わらぬ懐かしさに心がじんわり満たされる感じでした。

チャリティーバザーの期間中に少しでもお時間がとれましたら、是非いらしてみて下さい。


2019年1月12日土曜日

悩ましきこと

東京ミッドタウンで開かれている第58回日本クラフト展に行ってきました。知り合いの作家さんも数人出品しています。優秀賞を受賞した陶の布下翔碁さんもその一人です。
クラフト展の作品はデザイン的に優れている上に機能も持ち合わせているので、みる側としても気持ちを入れやすく、楽しめます。もの作りをしている人って良いな~。
そう言う婆も、版画の制作を暮らしの中心に置いて今年も楽しく過ごしたいと思っています。



ところで、お正月の新聞に、今年の主な展覧会を紹介するページがあったのですが、見つけてしまったのです! この秋東京国立近代美術館で「窓展(仮題)」が開かれるということを。写真はマチスの作品です。(画像は東京新聞1月4日朝刊より)



以前書きましたが、婆は今、窓に惹かれ窓をモチーフにした版画のシリーズに取り組んでいます。4作目に入ろうとしている矢先にこの発見。悩ましいことです。
と言うのは「窓展」は是非是非みたいと思うのですが、反面、見た作品に影響されたり、制作途中の自作を続ける意欲が失われることを怖れるからです。
以前、そうあの3.11の津波の後テレビで繰り返し流されたACジャパンによる映像(高く積まれた本の上に人がいる)が、丁度自分が作り始めていた版画のイメージとかなり似ていたのです。余り見過ぎて食傷気味に。版画友達にも「あなたの作品によく似た映像が流れていたわね」と言われたりして、もう自分が描く必要が無いように感じられ途中で放棄してしまった経験があるのです。
「窓展」がスタートする前に、自分のシリーズは終わりにしてしまおうかしら?
悩ましいこの頃です。


2019年1月4日金曜日

新年最初の残念?

今年も清々しい青空の下一年がスタートしました。

昨日は、茨城県潮来市の権現山公園を訪ねました。葛飾北斎がその小高い丘から眺めた富士山を描いたのが「富嶽三十六景のうち常州牛堀の富士」と言われています。お天気が良かったので、もしかして同じ富士山を見られるかと期待して出掛けたのですが果たして?

霞ヶ浦を見下ろす権現山公園は綺麗に整備され、桜やツツジなど花の季節にはさぞ美しいことだろうと想像されたのですが、肝心の富士は何処におわすか、見渡せどわからず。
ひょっとして、これは今年最初の”残念なこと”かもしれないとあきらめかけたところへ、地元の方と思われる男性が通りかかったので伺ってみると、ほらあそこに見えますよ、と。
言われてみれば確かに、雲のような、山のような、目を凝らすと富士山とおぼしき形が見えました!写真では分かりにくいかもしれませんね。


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とにかくも目的は果たされたので、気分良く下山。近くのレストランで美味しいランチをいただき、地域の古刹「長勝寺」を拝観し、帰ってきました。

こんな他愛ないことを今年もポツポツお話ししていきます。時々のぞいてみて頂けたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。


2018年12月30日日曜日

年の終わりに

今季一番の寒さ到来と脅かされて身構えていましたが、東京ではさほどでなくホッとしました。後2日、穏やかでありますように!大晦日と元日と。

ACCa のウィンドウに、松浦あかねさんの「うり坊の器」と坂井直樹さんの花生けを飾りました。花は千両と名前を知らない実物(みもの)の小枝です。
両方ともとても上品な作品なので、道行く人は気付かないかも知れません。でも婆達は、外出から帰る度に、「ああ矢っ張りいいな~」と嬉しい気持ちで眺めることでしょう。

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思い出した時に更新するだけの呑気なブログですが、時たま「読んでますよ」とお声を掛けて頂くのを張り合いに続けられています。

今年も皆様ありがとうございました。

どうぞ良いお年をお迎え下さい。