2019年2月26日火曜日

お世話になったスターアニス

春ですね。近所のお寺さんの枝垂れ梅がほころんで甘い香りを放っています。
今年も何とか冬を乗り切れたようでホッとしています。

さて、冬の間我が家で毎朝飲んでいたお茶をご紹介させてください。
グリューワイン(ホットワイン)の紅茶ヴァージョンです。ロイヤルミルクティーを淹れる要領で、茶葉と一緒に、スパイスを入れます。スターアニス(八角)、クローブ、シナモンスティックを細かく刻んで。


夜は夜とて、赤ワインを使ったグリューワインを楽しんでいるのですが、もしかしたら、この朝晩のスパイス入り飲み物が、風邪予防に役立っているのかもしれないと思うようになりました。この冬は、知り合いが何人もインフルエンザにかかったのに、予防注射もしていない婆達が無事だった、ということは......(笑)

いえ実は、スターアニスが、インフルエンザ薬のタミフルの成分として使われていることを最近知って暗示にかかってしまったのです!「薬膳・漢方ー食材 & 食べ合わせ手帖」(監修 喩静、西東社)に詳しいです。


2019年2月16日土曜日

「アニマルズ」の一語に誘われて

2年余り前にオープンした「すみだ北斎美術館」は妹島和世の設計による現代的な建物です。公園や周囲の景色を映しこんで地域との一体感を目指していることが感じられます。

開館当時の大混雑の噂に恐れをなして、しばらくは近づくまいと決めていました。が、今回の企画展タイトル「北斎アニマルズ」に誘われて、両国まで行ってきました。



夥しい作品を残した北斎です。動物もあまた登場するのですが、それを例えば、写実的な画法によるもの、デザイン化されたもの、物語の文脈と共に描かれたもの、想像(創造?)上のものなどのセクションに分類し展示しています。

北斎漫画などの書物で見慣れた動物も少なくない中、一番印象に残ったのは「北斎写真画譜」の中の1点、飛んでいるタヌキ(?)の姿を下から見上げたような絵です。見開きにその1匹のみ。標題もありません。ガラスケースの中の展示ですし、写真も撮れないのでここでご紹介できないのが残念です!写真画譜の“写真”はフォトグラフではなく、リアルに描いたという意味かと思います。
(展示は4月7日迄です)

さて、婆のミニプリントの動物シリーズですが、4作目のカバの絵がほぼ出来上がりました。ウサギの輪郭をもう少し修正した方が良いかなと迷っているのですが...。
ペンギン、ハリネズミ、ヒツジ、そしてカバ。このシリーズの共通タイトルは「どうしたの?」です。隣人の一寸不思議な行動を心配しているような。



2019年2月6日水曜日

人を偲ぶ旅

2月4日は極近しい人の祥月命日でした。お墓まいりや法事より、今回は生前その人と訪れた場所を再訪してみようということになりました。三浦半島へ、一泊二日。気まぐれな春の陽気に後押しされて、思いがけず楽しい旅をすることができました。

1日目は、思い出深いフレンチレストランへ。以前と変わらずセンスが光る美味しい料理。広い窓の向こうには今しも咲き始めたミモザの花が風に揺れてそよぐのが見えます。いつ訪れても心地よいお店!あの日、初めて行った時もそんな感じでみんな気をよくしたものでした。その後何回かお邪魔しました。(そのお店は京浜急行のYRP野比という駅の近くにあります。)

ランチ後は海岸まで車を走らせ、高台にある「くりはま花の国」から浦賀水道を行き交う船を眺めたり、灯台のある観音崎の海岸をのんびり歩いたりしました。海の色の美しいことと言ったら!



翌日は、泊まったホテルのすぐ向かいにある「横須賀美術館」へ。横須賀に所縁のある三木弘(みきひろむ)という人の特集展示を見ることができました。みんなで訪ねた時は、館所蔵の現代アート展開催中だったと思います。美術館の庭から続く海を眺めながら食事をしたことを思い出しました。「ACQUAMARE」は今人気のレストランのようです。



美術館は建物全体が海に面して横に長く広がり総ガラス張り、のような印象です。光を存分に取り込んでこの上なく明るい内部。図書室も例外でなく、思わず長居をしてしまいました。

亡き人を偲んだというより、婆たちが思い切り楽しんでしまったこの度の旅。でもその人もきっと懐かしがり喜んでくれたと思います。







2019年2月1日金曜日

早春の光の中へ

昨夜からの待望の雨(大きな雷も)も朝にはすっかり晴れ上がっていました。
程よく湿り気を含んだ空気が喉に優しく感じられます。

今日から2月。
ウィンドウディスプレーに選んだのは、ガラス作家・太田良子さんの作品「dialogue」です。

(クリックすると大きく表示されます)

生来のものでしょうか。“言葉”について際立って繊細かつ豊かな感性を持つ太田さんが、ガラスという素材を通して表現した”対話”です。往復書簡のように対になって、目をこらせば読めるような(けれど読めないのです!)文字らしきものが連なっています。
早春の光を受けて、文字たちがひそひそ声で話しだすかも........?